1.歯科医院におけるデジタル化：デジタルテイストリー

歯科医院におけるデジタル化はデジタルテイストリーと呼ばれています。
例えば、レントゲンについては、アナログレントゲンの場合には、撮影後の現像のためには、現像液を使って人が現像する必要があります。
しかしながら、デジタルレントゲンであれば、アナログレントゲンと比較して、現像液など必要がなくなり、現像のために必要であった時間を大幅に短縮することができます。
また、デジタルテイストリーの他の例として、口腔内スキャナーを挙げることができます。口腔内スキャナー歯列を撮影することによって、すぐにパソコンなどの端末の画面上で歯列の状態を確認することができるようになります。
そのデータを活用して3Ｄプリンターにて歯列模型や補綴物を作成することもできるようになっています。
人が行う作業には量的にも質的にも限界があります。デジタルテイストリーが進み、歯科医院で行われる作業や取り扱うデータを可能な限りデジタル化することえ、以前よりも診療を効率的に進めることができるようになります。

2.これまでの当院デジタル化への取り組み

当院ではデジタル化への取り組みに注力しております。
まず診療明細書を作成するレセプトコンピューターシステム（通称レセコン）を導入。それまで紙で処理していたレセプトの電子化を行い、事務効率の向上を実現しました。その後、デジタルレントゲン導入で現像に時間がかかっていた分の時間短縮、かつ放射線の被爆量を減少する事が出来ました。また歯科用CTを導入し、歯根部の精密な3次元構造（歯質、骨質、神経、血管、病巣等）を踏まえた精度の高い治療を行うことができるようになりました。

3.今後の当院のデジタル戦略

これからのインプラント治療にあたって4Sコンセプトと言う考えのもとで患者様により短期間治療（Short）・シンプル（Simple）・最小限（Small）・安全（Safe）に手術を行うには精密な診断が必要です。それには全顎をより精度の高い撮影ができるCTが必要であると考えられる。
次に補綴物作成に当たっては精度が高く、短時間に患者様に苦痛を与えないようにと考えています。
それには口腔内スキャナーを導入する事で、型取り時の嘔吐反射の激しい患者さんへの苦痛が大きく軽減されます。歯列のデータを電子的に歯科技工所に送ることができるようになるので、補綴物が今までよりも短時間に作成できるので、患者さんに早く装着できるようになります。従来型の型取りで必要となっている印象材（3分程で固まるゼリー状のもの）や、歯型模型を作製するための石膏等も不要になるので、環境への配慮をさらに勧めることができるようになります。

4.今後の当院のデジタル化戦略を実現する戦略

当院院長が責任者となり、機器の選択から導入を行います。導入した機器の利用法を当院のスタッフに正しく説明し、全スタッフが導入した機器に対して正しい知識を習得して、適正に使用できるようにします。
これによって、患者さんの診察に役立てていこうと考えています。機器導入後も、定期的に院長とスタッフとのディスカッションを行い、機器を使った診療の質の向上を図っていきます。